4月18日(金)から4月21日(月)は「イースター(復活祭)」の期間で香港は4連休です。4月の香港は湿度が高くなり朝晩の温度差も大きいのが特徴で、香港天文台によると4連休のうち最初の3日間はにわか雨の予報となっておりすっきりしないようです。
連休となれば多くの香港市民は海外旅行へ出かけますが、香港内で過ごす楽しみ方もあります。ランタオ島、ラマ島、長州島、西貢、元朗などの郊外へ市内から日帰りで出かけたり、お子様と一緒ならビーチでイースターエッグハント等のイベントに参加したり、多くのホテルではビュッフェを開催しているので、香港人が大好きな海鮮はもちろんイースターエッグやウサギの形をした可愛いスイーツを楽しんだりと、近場でも様々な過ごし方があります。新しいスポットなら開発が進む啓德エリアがおすすめです。啓德駅直結のショッピングモールAIR SIDE、2棟のビルから成るThe Twins、3月1日にオープンした啓德体育園(Kai Tak Sports Park)ではロックバンド「コールドプレイ」のコンサートが今月行われたばかりで話題になりました。新たに啓德海濱公園(Kai Tak Promenade)も一般開放され、ビクトリアハーバーが見渡せるウォーターフロントは緑が多く開放的な空間でピクニックや日没を眺めるのに最適です。
また、「第49回香港国際映画祭(HKIFF)」が4月10日に開幕しました。4月21日までの12日間、69の国と地域からの新旧織り交ぜた195作品が上映されます。作品によっては出演者が上映後に登場するイベントもあり、日本の俳優では安藤サクラさんが舞台挨拶を行います。香港映画といえば、日本でも大ヒットしている「九龍城寨之圍城(Twilight of the Warriors)」、昨年話題となった「破・地獄(The Last Dance」など昨年から勢いを増しており、香港国際映画祭も来年の第50回に向けて香港映画界を盛り上げていきたいということです。
香港映画は香港の重要な輸出産業であり、香港人に根付く身近な娯楽の一つです。およそ半世紀の香港映画界を振り返れば、それまで映画作品といえば粤劇などの時代劇が中心だったところ1960年代には映画会社ショウ・ブラザーズ社(邵氏兄弟香港有限公司)が設立されカンフー映画で一世を風靡します。続いて1970年代にはゴールデン・ハーベスト社(嘉禾影片公司)が設立されマイケル・ホイの「Mr.Boo!」シリーズが登場、ブルース・リーやジャッキー・チェンのアクション映画も登場しブームを巻き起こします。1980年代にはツイ・ハーク監督による黒社会もの、「男たちの挽歌」に代表される香港ノワールもの、子供たちがキョンシーに熱狂した「霊幻道士」シリーズ、1990年代からは独特のカメラワークとスタイリッシュな映像美を生み出したウォン・カーウァイ監督作品が登場しました。香港返還以降は徐々に香港映画界は中国本土との合作が増え、ショウ・ブラザーズ社、ゴールデン・ハーベスト社も中国資本に買収されました。中国の巨大な資本が入り大物俳優が多く起用されスケールが大きくなる一方で、若手が参入して育つチャンスは以前より少なくなりました。香港映画というジャンルが中国映画と融合して境目がはっきりしなくなった時期です。近年その流れが再び変わってきており、香港の若手監督と出演陣によって香港の日常を描いた作品が香港人の心に共感できると静かに注目を集めています。今後も香港映画界は形を変えながら、その時代に合った作品が生み出されていくのでしょう。
香港では歴史ある映画館が惜しまれながら閉館する一方で、新たにオープンした映画館もあります。香港のショッピングモールには映画館を併設しているところが多く、気軽に映画を見に行けるのが魅力です。近年注目のVIPシアターがある映画館をご紹介します。
K11 Art House Black Box(尖沙咀K11 MUSEA)
2018年9月にオープンし、IMAXにはIMAX Laserシステムを採用しています。VIPシアターにはリクライニングチェアが30席あり、フードを注文したり、上映前にラウンジを利用することができます。
VIP HOUSE BLACK BOX | mcl CINEMAS
The Oval Office(金鐘Pacific Place)
VIPシアターではリクライニングチェアの他、ボタン一つでフードやドリンクをオーダーできます。
Premiere Elements(九龍Elements)
九龍Elements 内のVIPシアターです。リモコン操作が可能なファーストクラスチェアは好みの角度にリクライニング調節でき、電源アダプターも完備、入り口にはプライベートラウンジがあり上映前に利用できます。
BEA Festival Suite(又一城)
FESTIVAL GRAND CINEMA内にある18席のVI’Pシアターです。B&W CT800シリーズのスピーカーを採用、音質は最高です。ソファはイギリスのブランドFerco、背もたれやフットレストの角度が調整できます。USB充電も2個あります。
FESTIVALGRAND CINEMA – FESTIVAL SUITE
時にはVIPシアターを利用してゆったりとした空間で映画鑑賞をするのもいいですね。きっといつもと違う体験ができるでしょう。
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