旧正月が近づくにつれ、この時期の香港は気温がぐっと下がり、先週は場所によって10度を下回る日もありました。暖房器具に頼らない香港では、とにかく服を着こんで寒さを凌ぐに尽きますが、普段あまり使わない暖房器具を使用する際には取り扱いに注意し、集合住宅やビルにおける火災の予防を心がけるよう呼びかけられています。一方で2月初めにはまた気温が上がり、旧正月を迎える頃にはまた一気に下がるという予報です。体調管理に気を付けて良い旧正月を迎えましょう。
さて、生活に関係する身近なニュースといえば、政府指定の有料ゴミ袋の使用義務化を開始する時期が、当初の4月から8月に延期されました。元々は2023年度末にはスタート予定だったので、今回で2度目の延期となります。先日の発表から、香港メディアでは度々話題に取り上げられていましたが、現段階でまだ香港市民の十分な理解が得られていないということで、具体的な説明にもう少し時間を取ることになりました。とりあえず政府内部署や指定されたビルのみにおいて4月1日から試験的に実施されます。香港全域での実施は延期となりましたが、指定ゴミ袋の販売は予定通り1月26日から販売され、スーパーやコンビニなどで入手できます。買い物の際、レジ袋の代わりにゴミ袋を購入すればレジ袋よりも安く済み、レジ袋の削減にも繋がりそうです。
中華圏の人々にとって一年で一番大切な行事、旧正月がいよいよやってきます。今年の旧正月の元旦は2月10日です。この日の夜8時、香港政府観光局は5年ぶりに旧正月のパレード「キャセイ・インターナショナル・チャイニーズニューイヤー・ナイト・パレ―ド」を開催すると発表しました。パレードは尖沙咀で行われ華やかな山車が街中を練り歩き、様々なパフォーマンスで観客を楽しませます。このイベントは香港政府観光局が主催、キャセイパシフィック航空がスポンサーを務める恒例行事です。スタート地点は香港文化中心、広東道、海防道、ネイザンロードを通ってシェラトン香港ホテル&タワーズが終点です。パレードに登場するチームは香港のみならず海外からも多くのパフォーマーが参加し、日本からは「アバンギャルディ」など3チームが参加します。パレードの後も2月11日~25日の間は市政局百周年記念公園にて山車の展示が行われますので、山車を近くで見学することもできます。旧正月2日目(初二)の2月11日には、こちらも5年ぶりにビクトリアハーバーで花火が打ちあがります。23分間の間に23,888発もの花火が予定されており、盛大な花火で旧正月をお祝いできそうです。
香港ディズニーランドでも2月25日まで「奇妙年年(Magical Year After Year Chinese New Year Celebration)」が開催中です。旧正月期間中は香港内外からの来場者増加を見込んで、開園時間を早め閉園時間も夜9時までとなります。
さて、香港内の交通網は便利になる一方ですが、新たなフェリー路線の運行が始まったことが話題となっています。香港島の西湾河と、新界の将軍澳を結ぶ路線で、ペット同伴での乗船が可能ということで注目されています。双方から1時間1本、1日に20便が運航されます。片道運賃は大人、自転車、ペット共に同額で16.8香港ドル、子供は8.5香港ドルです。フェリーは渋滞と無縁で、景色も良く、十分なスペースでペットを安全に乗せられますので、香港市民にまた移動の新たな選択肢が増えました。
そして、香港と中国大陸を結ぶ交通網としてすっかりおなじみとなった高速鉄道「広深港高鉄」からも、便利な回数券が販売されます。対象は香港側の西九龍駅~中国側広東省の駅の間で、90日間有効の20回券、30日間有効の60回券があります。回数券はウェブサイト、モバイルアプリ、中国側の駅にある券売機で購入可能です。中国側は福田~広州東までの区間10駅から1駅を選び、人民元での購入となります。出張などで香港と広東省を頻繁に行き来する方にはとてもお得です。
そして香港とマカオ、深センとマカオを結ぶヘリコプターも再開します。新型コロナウィウルスの影響で利用者が減ったことから長らく運休していました。当面は木曜~月曜のみの運行で、ヘリコプターでの所要時間はたったの15分、片道一人4,300香港ドルです。今後は広東省全域へもサービスを拡大するということです。
さらに、MTRによると香港国際航空と市内を結ぶエアポート・エクスプレスの香港駅でのインタウンチェックイン時間を、2月1日より午後11まで延長するということです。これはキャセイパシフィック航空を利用する人で、エアポート・エクスプレスに乗車する場合が対象です。九龍駅でのインタウンチェックインはまだ再開されていませんが今後サービスの再開に向けて準備している段階ということです。
旧正月に向けて街が活気づくこの時期、人々の気持ちも明るく感じられます。新型コロナウイルスの影響があった時期に比べて、イベントも増え人々の往来も活発になりました。今年の旧正月は是非とも外へ出かけて楽しくお過ごしくださいね。