2026年1月25日(日)から、香港では乗車時のシートベルト着用が義務化されます。道路交通法の改正により、今後は運転者だけでなく公共交通機関や商用車の乗客にもシートベルトの着用が求められます。具体的にはバス、ミニバス、スクールバス、タクシー、商用車・貨物車両など全てです。違反した場合の罰金は最大5,000香港ドル、さらに状況によっては最長3か月の禁固刑が科される可能性もあります。
香港では現在まで段階的にシートベルトの着用義務化が進められていました。
- 1983年、自家用車の運転席、助手席のシートベルト着用を義務化
- 1996年、自家用車の後部座席のシートベルト着用を義務化
- 2001年、タクシーの座席もシートベルト着用を義務化
- 2004年、ミニバスの乗客はシートベルトがある場合の着用を義務化
そして今回、2026年1月25日より「公共交通機関」「商用車」の乗客のシートベルト着用が義務化されます。スクールバスについては2028年12月31日までに、すべての座席にシートベルト及び安全シートの追加が必要になります。
運輸署によると、シートベルト着用に関する研究で、正面衝突時における運転手および乗客の死亡リスクは約40%、重傷リスクは約70%低減すると説明しています。そしてスクールバスでのシートベルト着用は、幼少期から着用習慣を身に付けさせることにより、子どもの交通安全意識を高める効果もあるとしています。
香港では、子どものチャイルドシート義務についても、日本と香港は若干異なります。2025年11月1日から施行された条例によれば、8歳未満の子ども(または身長135㎝未満)が自家用車に乗る場合、チャイルドシート(Child Restraint Device)を使用する必要があります。CRDはチャイルドシート、ブースター(補助)シート、シートベルト調整器具、着用型安全ベストなど、子どもをしっかり固定できる装置のことです。座る位置に関係なく、前席・後席のどちらに座る場合でも使用する義務があります。年齢(8歳未満)だけでなく、身長135㎝未満かどうかが基準になりますので、8歳以上か身長135㎝以上なら義務から外れることになります。年齢が8歳以上になっても身長が135㎝より低い場合は、CRDの使用が引き続き推奨されますが、義務化としては身長/年齢のどちらかを満たせば大人用シートベルトの着用が可能です。違反者には罰則がありますが、緊急時の移送など特別な状況では法的な弁護が認められるケースがあります。
香港で法令違反は罰則が厳しく、他にも日常生活に関係する違反行為や罰則が決められています。知らないうちに違反してしまわないよう、代表的なルールをご紹介します。
ごみのポイ捨て・唾を吐く・無許可でビラやポスターを貼る・犬の糞を放置するなど、
これらは全て固定罰金制度(Fixed Penalty)の対象です。2023年以降は制度が改正されて罰金は最大HKD3,000に引き上げられました。
歩行者の交通ルール違反としては、歩道や横断歩道で信号を守らずに横断すると罰則対象となりますので、気を付けましょう。罰金は最大HKD2,000です。
運転者の交通ルール違反では、駐車違反、速度違反が代表的です。違法駐車は固定罰金がHKD400、速度違反や信号無視は、HKD480~HKD1,500です。
路面店の出入口などにありがちですが、道や歩道に許可なく物を置くことも違法です。罰金は最大HKD5,000、または懲役3か月の可能性があります。
また特に、旅行者が違反しやすい注意ポイントをご紹介します。
上述のように路上でのごみ捨て、吸い殻、ガム吐き、唾吐き、これらは全て取り締まり対象です。観光客であっても有無を言わさず罰金対象となります。故意に捨てるのはもちろんですが、レシートやペットボトルの蓋などをうっかり風で飛ばしてしまわないよう気を付けましょう。
この2026年1月1日から施行された禁煙エリアの拡大により、喫煙できるエリアは年々厳しくなっています。基本的に屋内は全面禁煙です。屋外でも指定された喫煙スペースを利用し、たとえ灰皿があっても確実に喫煙可能か確認してから喫煙するようにしましょう。
香港では写真撮影ができない場所があります。警察署、裁判所、政府関連施設などは、観光目的であっても職務妨害と見なされ注意されることがありますので、不用意に撮影しないようにしましょう。風景の写真を撮っただけなのに、そういった施設が映り込んだ為に写真データの削除を求められたり、職務質問をされたりすることがあります。
路上での激しい口論、店員や警察への侮辱的態度は、公共秩序違反(Summary Offences)と見なされる可能性があります。例え観光客でも、その場で罰金が科されますので、クレームなどで訴えたい事があっても、冷静な言動・行動を心掛けましょう。
MTRでの飲食も罰則対象です。「飲食禁止」と繰り返しアナウンスがされ、注意喚起の文言があちこちに掲示されているので周知ですが、車内だけでなく改札内は全面禁止です。ガムや飴を口に入れたまま改札内に入ってしまったり、カバンに入っていたペットボトルの飲み物を一口飲んだりしても、罰金HKD2,000です。 香港はとても安全で快適な都市ですが、厳格なルールと明確な罰金制度により秩序が成り立っています。香港では香港のルールに従い、うっかり違反しないよう気を付けましょう。