香港の離島探訪:冬の週末に訪れたいスポット

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香港の離島探訪:冬の週末に訪れたいスポット

クリスマスが過ぎた香港、旧正月を祝うので日本のようにすぐお正月気分に切り替わることなく、街はクリスマスの余韻を残したまま1月1日のニューイヤーを迎え、そのまま徐々に旧正月に向けてお祝いムードがピークになります。大晦日には街に出てカウントダウンを過ごす人が多いので、地下鉄(MTR)は12月31日(火)の夜中も休まず運行されます。

さて2024年は世界的に物価の値上げが相次ぎ、香港の景気もあまり好調とはいえない1年でしたが、この値上げの波は2025年も続きます。まず1月1日より電気代が値上げされます。電力会社の中電(CLP Power)が0.98%、港燈(HK Electric)が0.9%の値上げを発表しています。また1月5日よりバス運賃も値上げされます。KMB(九龍バス)が4.3%、Citybus(シティバス)が7.5%、ランタオ島のNLB(ニューランタオバス)が6.5%の値上げを実施します。

引き続きの円安も後押しして、香港から日本への観光旅行客は順調に増加しています。香港人にとって今なお日本は海外旅行の行き先として人気がありますが、香港には都会の喧騒を忘れて週末をのんびり過ごせる離島がたくさんあります。

香港島からのアクセスが簡単で観光客にも人気の島:

・ランタオ島(Lantau Island)

香港ディズニーランドがある島です。東涌駅でゴンピン360°のケーブルカーに乗り換えて天壇大仏(Big Buddha)まで行けば、一瞬にして別世界に到着します。マリンアクティビティなら貝澳(Pui O)ビーチがおすすめです。大澳(Tai O)は昔の面影を残した古い漁村です。水上家屋の街並みが特徴的で、のどかな漁村の雰囲気が楽しめます。

・ラマ島(Lama Island)

天気が良ければ香港島の南側からも見えるラマ島、発電所がありラマ島や香港島への電力供給を行っています。ハイキングにちょうどよく、フェリー乗り場が2か所あるので、榕樹灣(Yung Shue Wan)か索罟灣(Sok Kwu Wan)のどちらからスタートしても、もう一方から帰れます。ハイキングコースは平坦であまり険しくないので家族連れにぴったりです。

・長洲(Cheung Chau)

5月の饅頭フェスティバルで有名な長州島には、東湾という美しいビーチがあります。外国人の居住者も多く、商店が並ぶエリアではおしゃれなカフェや雑貨店が軒を連ねています。グルメは巨大なフィッシュボール、マンゴー餅がありますので島を訪れた際には試してみましょう。

続いて、面積は小さいですが香港島から比較的近い島:

・坪洲(Peng Chau)

ランタオ島の東にある坪洲は、陶磁器工芸の面影を残すアートな島です。かつて陶磁器の手工業が盛んで、今も島では陶芸ワークショップに参加することができます。皮工場の旧建物は、壁などにカラフルな絵が描かれ、新たにアート空間として再開発されました。若者たちに人気があります。

・蒲台島(Po Toi Island)

香港最南端の島です。ここは変わった岩「奇石」が多い島として有名で、様々な形をした岩を見ながらハイキングを楽しむことができます。「霊亀上山石」は亀が山を登っているような形、「佛手岩」は拝んでいるように見える形をしています。古代文字が刻まれている岩もあります。飲食店は島で唯一の明記海鮮酒家があります。島では海苔の養殖をしているため、かつて蒲台島は蒲苔島とも表記されました。

西貢の周辺の島:

・東平洲(Tung Ping Chau)

香港の最東端にある島です。もともと平洲(Ping Chau)と呼ばれていましたが、坪洲(Peng Chau)と発音が紛らわしいため東平洲(Tung Ping Chau)と名付けられています。標高が低く、名前のごとく平らな地形をしています。広がる岩肌の景色は美しく、散策を楽しめます。小さい島なので住人はおらず、土日に限り観光客のためにお店が開かれます。

・橋咀洲(Sharp Island)

干潮時になると、海水が引くため歩いて隣の無人島へ渡れることで有名です。また丸い岩の表面に無数のヒビが入った石があり、香港でおなじみのパイナップルパンのようなので、「パイナップルパン」と呼ばれ親しまれています。

・吉澳(Kat O, Crooked Island)

無人島ではない香港の離島の中で最北端、深圳が目と鼻の先にある場所に位置します。有人島とはいえ50人に満たないほどで、高齢者がその大半を占めています。もともと客家が移住し漁業で生計を立てていました。

・鴨洲(Ap Chau)

吉澳のほど近くにあるこの島は、その形が鴨に似ているので「鴨洲」と名付けられました。吉澳と同じく古くからの漁村で、多くの島民が市内へ移住してもなお島に残って漁業に携わっている人々がいます。彼らの日常生活から悠久の歴史と文化を垣間見ることができます。

・塔門洲(Grass Island)

島の東南の海岸に巨石があり、それが仏塔のように見えたことから「仏塔門」「塔門洲」と呼ばれるようになりました。フェリー乗り場の近くに天后廟があり、ここを中心に集落が形成されました。島には野生の黒い牛がおり、島内を自由に歩き回っています。

・赤洲(Port Island)

10月23日、赤洲で香港初の恐竜の化石が見つかりました。1億4500年~6600年前の化石と推定されています。赤洲を形成する鉄分の豊富な堆積岩は赤色で、文字通り島は赤い土でできています。恐竜が発見されたことでこの美しい島にも関心が集まっています。

夏だけではなく、冬でも楽しめる香港の離島、週末に出向いてみてはいかがでしょうか。