最新の香港入境制限について

Blog

最新の香港入境制限について

世界的に見ても新型コロナウイルス対策が厳しい香港では、新規の感染者数が1桁に留まっており、そのほとんどが輸入例で市中感染の拡大は抑えられています。ワクチンも順調に接種が進んでおり、45万4500人がすでに2回目の接種を終えています。

<飲食店のワクチンバブル>
さて、ワクチン接種が進むと同時に、「ワクチンバブル」と呼ばれる規制緩和が4月29日より始まっています。レストランなど飲食店において、従業員全員がワクチン接種を済ませていれば、営業時間や同席人数の規制が緩和されます。

A:従業員全員がワクチン接種なし
→午後18時まで営業可、1テーブル2人まで

B:従業員全員が2週間に1度PCR検査を受け、客はアプリ「安心出行」か紙で入店記録
→午後22時まで営業可、1テーブル4人まで

C:従業員全員がワクチン1回目接種済、客はアプリ「安心出行」を利用
→午前0時まで営業可、1テーブル6人まで

D:従業員全員がワクチン2回目接種済で14日経過、客もワクチン1回目接種済でアプリ「安心出行」を利用
→午前2時まで営業可、1テーブル8人まで

<シンガポールとのエアトラベルバブル>
昨年11月にいったん浮上して延期となっていたシンガポールとのエアトラベルバブルが、いよいよ5月26日から始まります。これによって渡航目的を問わず観光でも往来できるようになり、双方へ入国後の隔離措置も免除されます。

エアトラベルバブルを利用する条件

・旅行者はフライト前の14日間、香港もしくはシンガポールに滞在していること
・香港からの旅行者のみ、フライトの14日前に2回のワクチン接種を完了していること
・出発前、到着時にPCR検査を受けること

フライトは専用便を利用することになり、キャセイパシフィック航空とシンガポール空港が運行予定です。まずは15日間、1日各1便(各200人まで)運行されます。感染経路不明な市中感染者が7日間の平均で1日当たり5人以上出た場合、エアトラベルバブルは停止されます。

<Return2hk(回港易)>
また4月29日より、「Return2hk(回港易)」の対象地域が拡大されます。これまでは過去14日間に香港、広東省、マカオ以外に滞在歴がない香港居民は香港入境後14日間の強制検疫が免除となっていました。今後はその対象地域が香港、中国本土、マカオに拡大されます。Return2hkスキームは、1日1000人を上限としているためオンラインで予約の申請が必要です。ただし、香港から中国本土へ入境する場合は14日間の強制検疫が必要です。

<Come2hk(来港易)>
5月中旬からは、広東省及びマカオの非香港居民が香港へ入境する際の強制検疫が免除される「Come2hk(来港易)」が開始されます。

水際対策の緩和にはさまざまな政策が打ち出されており、今後も条件が変わると思いますが4月末時点での最新の入境制限は以下の通りです。

<4月末現在の香港入国制限について>
香港の在留資格を持たない「香港居住者以外」はその国籍を問わず香港に入境できません。下記の条件を満たす「香港居住者」が入境対象となり、入境後は強制検疫が必要です。

①香港永久IDカード(香港永久性住民身分証)の保持者
・香港IDカードの保持者(アスタリスク、A、Rコード記載あり。
・学生ビザ、就労ビザに付随しているCコード記載あり
・香港入境局から許可を取得したUコード記載あり
②香港特別行政区のパスポート保持者
③香港DI(Document of Identity)保持者

ただし、下記にあてはまれば入境制限が免除され、入境可能です。

①大陸、台湾、マカオからの入境で、過去21日間その他の国や地域に滞在していない
②香港居住者の配偶者、子ども
③就業、留学、事業の設立や参加、又は香港での居住を目的として新規の入国ビザを所持している

以下の通り、香港居民への強制検疫期間は出発国によって日数が異なります。

<A:重大リスク地域>
過去21日間にブラジル、アイルランド、南アフリカ、イギリス、インド、パキスタン、フィリピンに2時間以上滞在した香港居民は、香港への入境ができません。
2時間以下の滞在であれば、出発前72時間以内のPCR検査の陰性証明と強制隔離のための21日間のホテル予約確認票が提示できれば香港へ入境が許可されます。

<B:高リスク地域>
過去21日間に、バングラデシュ、ベルギー、カナダ、エクアドル、エジプト、エチオピア、 フランス、ドイツ、インドネシア、カザフスタン、ネパール、ルーマニア、ロシア、スイス、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、アメリカに滞在した香港居民は、出発前72時間以内のPCR検査の陰性証明と強制隔離のための21日間のホテル予約確認票が提示できれば香港へ入境が許可されます。

<C:中リスク地域>
中国大陸、香港、マカオ、台湾以外の、A・B・D以外の国や地域(日本も含まれます)に滞在した香港居民は、強制隔離のため21日間のホテル予約確認票を提示する必要があります。

<D:低リスク地域>
シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドに滞在した香港居民は、強制隔離のため14日間のホテル予約確認票を提示する必要があります。